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新興国の見方

新興国のリスクがトルコ以外でも表面化しつつある。

以下2つの目印が有効だ。

 

1経常収支赤字
外貨準備不足
1経常収支赤字
世界の金融市場にリスクオフの商状になると、資金が
真っ先き上げられやすい。
主要国経常収支 2017年
    (単位:10億米ドル)
ユーロ圏 442.4
日本 195.4
ロシア 40.2
  香港 10.3
  南アフリカ -7.9
ブラジル -9.8
  メキシコ -18.8
トルコ -47.1
  インド -51.2
イギリス -106.7
  米国 -466.2

 

2外貨準備不足

為替の介入や負債返済のための準備金が外貨準備。

不十分だと、ヘッジファンドからの通貨売りの攻撃対象にもなり得る。

対外債務/外貨準備 比率が高い = 外貨準備不十分。

 

対外債務/外貨準備 比率 比較 (出所:日経)

アルゼンチン 4.4

南ア 4.3

トルコ 3.6

インドネシア 2.7

メキシコ 2.6

ブラジル 1.8

インド 1.3

ロシア 1.1

(上記の国はロシア以外経常赤字国)

 

アルゼンチンは6月に既にIMFへの資金支援で合意した。

 

この数値は一つの参考値だが、いずれにせよ新興国リスクが

世界的にシンクロする状況になっていることは間違いない。

政治問題も絡み、見通すのが難しいが、大きな動きがあれば、

連鎖する可能性は高まっているとみるべきだろう。

 

ちなみに中国は経常黒字、外貨準備も潤沢だ。