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金利と業績のせめぎ合い

アメリカの長期金利は上昇圧力が続きそうだ。

米FRB内でも、今後も利上げをすぐやめる

べきではないとの認識が根強いようだ。(FOMC議事録)

 

一方で、日米ともに、企業業績は足元好調。

トランプも最大限株式市場の応援をするはずだ。

ただ今下期は、中国景気等を踏まえ減速傾向も

見え始めるかもしれない。

 

さて株式市場でいずれの要因が勝るのか。

 

金融の世界を支配するのは、金利だ。

マネーの世界は、マネーの手数料、金利が

資金の流れを決める。

 

そして金融の世界の大原則は、

「金利選好」「金利裁定」だ。

金融緩和をすれば、リスクマネーが

市中にあふれ、株式市場に資金が流れる。

利上げを進めれば、リスクマネーは

引揚げられ、株式市場に資金はゆかない。

 

いくら業績が良くても、お金が動かなければ

株価は上がらない。

 

とにかく、米長期金利、だ。

世界のマネーの流れを決める。

FRBはインフレを警戒しているが、

物価指標には今のところ動きがない。

米10年債は3.2%付近までか、さらに一段上がるか。

利上げが続けば、上がるのが自然だが。

 

FRBの心配は、トランプの財政出動にあるようだ。

株価を下げたくない大統領が、最大の懸念材料を

自分で作っているこの矛盾、が面白い。