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日立、決死の覚悟

日立が日立化成を売却すると発表した。

昔は日立金属、日立電線と並び日立御三家、と

言われた優良企業だ。

 

営業利益率8~10%を目標に掲げ、5%に届かない

子会社は整理の対象とするとの厳しい経営姿勢で

一貫している。

 

このままでは、これまた超優良企業の日立金属なども、

売却の可能性があるのだろうか。

 

経営の厳しい姿勢は、冷徹なまでに徹底している。

利益率がやや低くとも、グループに必要な機能、役目を果たす

子会社もあるかもしれない。

収益性を基準としてグループ整理をする日立の戦略は

吉と出るか凶と出るか。

経営資源を集中させるIOT分野での収益力がカギを握る。

 

日本の大手電機の事業整理は、難しい。

価格決定権を家電量販店に渡してしまい、家電ではどの企業も総崩れ。

また経営面でも

トップが暴走した東芝、

経営者の選択と集中の才覚に疑念を抱かせるパナソニックやシャープ、

公関連体質が抜けず次の柱が見つからないNEC、等々。

 

長期の株価でみれば、成功したといえるのは三菱電機くらいだ。

 

IOT分野で長期に収益力を維持するのは至難と想像する。

テクノロジーの急進歩でコスト、利益率が劇的に低下することも

あり得ると思うからだ。

 

優良企業売却に、生き残りを賭けた日立の決死の覚悟、が窺える。

 

(企業名を挙げて、経営等に対する意見をあえて書きました。

すべて私の個人的な印象に基づくものです。)