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逆に上がる米長期金利

6月の米消費者物価指数(CPI)、食品・エネルギー

を除くコアベースで+0.3%、前年同月比では+2.1%の

高い伸びとなった。

これを受け、利下げへ向かうとする中10年債は逆に大きく上昇、

2.04%近辺から一気に2.13%超まで上昇した(11日)。

 

なんとも皮肉なことに、パウエル議長がほぼ利下げを決めた今、

上がらなかった物価が一転上がり始めた、となるかもしれない。

FRBの判断が誤りとなるかもしれず、ある意味危険な兆候だ。

 

市場と政治に忖度し、予防的に利下げへ向かうFRB。

今月末は利下げしよう。さもないと株価が暴落してしまうから。

 

しかし、株価最高値圏・失業率最低での利下げ、は

本当にバブルを生まないのか?

 

今、雇用、物価面で米経済は堅調だ。

トランプが貿易問題を起こし、仕向けた利下げとも言える。

 

将来の禍根を生むバブルが生成されつつある。

 

仮に、貿易摩擦の中、物価が上昇を始めるとなると

株価は上がれなくなる。金融緩和がストップするからだ。

 

いくらパウエルでも、物価が明確に上昇し始めたら

8月以降の利下げは難しい。

 

今までの関税引上げが、米物価に影響し始めたのではないか。

米物価・長期金利、特に要注意だ。