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不動産市況、三菱商事の判断

昨日、三菱商事が米で私募リート1600億円を組成、との報道(日経)。

自前で米でリートを立ち上げるのは日本企業では初めてとのこと。

レジと物流、5年内で1600億円目標、4~4.5%の運用利回りとのこと。

 

同社はJリート3社のスポンサーでリートビジネスには積極姿勢だ。

商業、物流・産業施設、オフィス、と幅広く手掛ける。

 

なぜ新たに海外私募なのか、1600億円は同社としては大規模とは言い難い。

まず手始めに、というサイズ感だ。

 

「日本の物件が割高」との同社判断が働いたためだと思う。

 

日本でも私募リート(上場せず機関投資家等を個別に募るリート。時価評価が無く、決算で評価損計上のリスクが無いので機関投資家が好む)が数年前流行ったが、最近は組成の話も聞かなくなっていた。

 

私募リートの客と約束する運用利回りは4%程度が一般的だが、価格上昇による物件利回りの低下で4%確保が日本の不動産では難しくなっていた。

 

同社は、私募リートの客は集められるが、日本の物件が割高で4%では運用できない、と考えたと想像できる。海外の方が物件が集めやすい、ということだ。

 

不動産価格は日本も割高だということを示す好例だと感じた。

 

現物不動産をお持ちの方、以前から伝えているが、やはり売り時だ。

たとえ今利回り10%で回っていても、私なら、売る。