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弄ばれる(もてあそばれる)日本株

 

一昨日の24000円割れは、肺炎の感染拡大がきっかけではない。

上値を売りたい日経先物プレーヤーの仕掛けが先だった。

為替も絡め、大規模に動かしてきたとみている。

どうも、日本株には上を売りたい輩がいるようだ。

 

今回の肺炎は、感染の早さ、死者数の増加、そして中国春節による拡散、

も気にはなるものの、経済的には貿易摩擦等とは目下全く次元の異なる事柄だ。

マーケット的には、いいようにショート筋の材料にされた格好だ。

 

さらにトランプ。

1月初、2日に米中第1弾合意の発表を15日にする、と言った直後、

3日にソレイマニ司令官の殺害を発表し緊張を高め、

イランの反撃が大したことない、となると、今度は

対欧を持ち出し、貿易交渉で合意できなければ関税をかける、と発言。

 

常に一定の緊張を市場に拡散しておきたいようだ。

緊張が何もないと、肝心の選挙直前よりも前に、株価が上がり切ってしまうからか?(笑)

 

また、彼は昨日ダボスで、90日以内に中間層向けの減税策を発表すると発言したそうだ。

自分の力で株価を上げるところを見せたいのだろう。

 

肺炎とトランプに振り回され、弄ばれる(もてあそばれる)市場。

秋からほぼ一直線に上昇してきたので、

目先は売り材料を探したいとの短期筋の心情は分かる。

 

ただ、今は何か問題が起これば、すぐに政治が対応する状況が出来上がっている。

トランプが、習近平が対応する。プーチンも。

皆、国内世論が気になって仕方がない。人気取りに必死なのだ。

 

よって、当面は、ガス抜き調整はあろうが、マーケットは大きな下げにはつながりづらい。