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AIの失敗、AIの限界

人間として、敢えてAIの限界について議論したい。

いずれ全てにおいてAIが人間を上回るのか。

 

AIは失敗しないか、AIに限界はないのか。

 

AIを駆使し成績を上げた運用者、レイ・ダリオ氏が

コロナショックで失敗、客に謝罪した(日経)。

 

今回の暴落は統計学的には1600億年に1度の事態だそうだ。

私は、この想定が間違っていると強く思う。

金融市場のボラティティは統計学的に予測できるとは思わない。

激変は、時に簡単に起こる。過去、起きてきた。

 

過去も何度もこの手の失敗で投資家が沈没してきた。

 

金融市場の不確実性は、統計的に予測できる種類のものではない。

つまり、それを予測させようとする運用者が間違っていると思う。

 

私のイメージでは、暴落の値幅を的確に捉えるのはAIが進化しても無理で、

しかしタイミングなら捉えられるかもしれないと思っている。

 

前例のない不確実性が生じる世界では、AIによる対処は無理ではないのか。

 

自動運転についても、究極的にはAIには無理かも、と思っている。

左にカベ、右から人が飛び出し、と言う場合、AIはどう瞬時に判断するのか。

高度な倫理判断を一瞬でできるのか。

前例のない不確実性に対し一瞬で対応できるか。

 

これに対し、例えば物流システムの高度化、効率化、などには非常に有用だと思う。

貨物が集中する場合なども、過去のデータベース化された経験を活かし

最適化することができると思う。

 

 

資産運用にAIは向くのか。ロボアドは今回うまく切り抜けたのか。

 

一方人間は、このショックを切り抜けた運用者も居るはずだ。

大儲けした人もいるのではないか。

運用の世界は人間力の介在する余地はあると思う。

 

前例のない不確実性への対処は、人間の蓄積した過去の経験知や歴史観で、

失敗もするだろうが分かる範囲で人間が対応してゆくものだと思う。

また、そう期待したい。

 

上手にAIと共存できれば、と思う。