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ポートフォリオから分かるバフェットの相場見通し

バフェット氏率いる米バークシャー・ハザウェイが

14日に届け出た2022年末時点の保有銘柄

約3000億ドル(約40兆円)ポートフォリオの

業種別構成比が時系列にグラフで示されている。(出所:日経)

 

運用パフォーマンスの8割はアセットアロケーション(資産構成)で決まる。

よってこのグラフは極めて興味深い。重要な情報だ。

 

四半期ごとのこの1年の変化を見ると傾向は明らか。

 

ウェイトダウン:テクノロジー

ウェイトアップ:エネルギー、生活必需品(ディフェンシブ)

 

つまり、

インフレ、金利上昇が続く可能性をみている(テックWD、エネWU)

また景気後退の可能性をみている(テックWD、ディフェンシブWU

 

ことが推察できる。

 

特にエネルギーセクターのウェイトアップが非常に興味深い。

1年前は殆ど投資していない。

原油・天然ガス市況、そして株価が下げた所で、大きく買い始めたのだ。

 

バフェットは、また必ずエネルギー相場が来ると確信している。

私も同感だ。

 

資源関連への投資にも前向き。

だから日本の5大商社もたっぷり保有している、と解釈できる。

 

インフレ時代、モノの時代。

商品市況は、エネルギーもモノも、また動くだろう。

 

欧の暖冬で今冬は想定外にエネルギー価格が落ち着き過ぎた。

原油価格もここから大きく下がることはOPECが許さない。

 

 

あと、彼は昨夏に買ったTSMCの9割弱を12月末までに売却したそうだ。

世界の半分近い半導体を受託生産する企業だ。興味深い。

半導体市況に懐疑的なのか、米中地政学リスクを気にしているのか。

世界的な景気後退をみているのか。