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哀れ、大英帝国

ボリス・ジョンソン英首相。

小心者で風見鶏な政治家、他人に気に入られようと主張をコロコロ変えるので、孤独で友人が少ない、と日経記事にある。

 

”10月末でEU合意が無くとも離脱する”、との発言も、他党からの受けを気にして、らしい。

 

彼は合意なき離脱の破壊的影響を全く考えていない素振りだ。

EU側との交渉の門戸は、今の所完全に閉ざされている。

 

ポンドが安くなり始めた。(上画:£10年月足)

 

ただ、彼の個性を問題にしても意味がない。

 

彼が選ばれる時代・政治に問題があるのだ。

困った時代、恐ろしい時代だ。

格差拡大から、急進ポピュリスト層なども台頭し

国民が分断され政治・国家がまとまらない。

英は、いわば事態の収拾がつかない状態だ。

 

そして、半ば興味本位のような人選が、首相選びの際にも

行われてしまう。支持者は皆、彼のショーが見たいようだ。

 

世界中がこの騒動に巻き込まれることになる。

 

 

・・・米の場合でも、トランプや、選挙を操ったとされるロシアに

本質的な問題があるわけではない。彼が選ばれる時代、社会に問題がある。

 

ロシアが選挙で票を操作しなくとも、トランプが選ばれる米社会は変わらない。

民主党エスタブリッシュメント層を嫌う、苦悩を抱える白人中間層が

いかに多いか、ということが問題なのだ。

 

もし、英が合意なき離脱となったら、安全面や衛生面、食事等のことを

具体的に想定すると、実は訪問すること自体が大きなリスクではないか。

突如として非常に危険な国となる、のではないか。

 

来年£が100円にでもなったら、買い物に行こうかと思ったが、やめた。

危なすぎる。もし遊びに行くなら、今秋、10月までだ。

 

合意なき離脱なら、例えば英国民は、即飢えるかもしれない。

相当数の食材は、店から消えてなくなるのではないか。

輸出入は通関・物流等が当然大混乱するからだ。

強烈なインフレが始まるかもしれない。

イギリスは農業国ではない。寒くてブドウも育たない国、ワインを作れない国だ。

 

哀れ、大英帝国。