· 

インドのリスク

インドで足元スズキが苦戦しているとの話題を聞いて心配していた。

インドの自動車業界はスズキがリーダーだ。

 

今夏、インドの自動車販売は急減速、前年比ー30%もの落ち込みが報じられていた。

経済の高成長に足元急ブレーキがかかっている。

 

さらに、不動産開発のバブルが弾けつつあると日経が報じている。

マンションの乱開発の規制のため、2017年5月に不動産開発規制法が施行され、開発業者が資金繰りに窮し工事がストップ、融資していた金融機関にも波及し信用収縮に発展しているそうだ。

 

このような中、インドの株価指数は史上最高値を更新する勢いだ。(図)

これはひとえに世界的低金利の影響。インド経済の実力を反映したものではない。

余ったカネが行き場を失っているので、新興国株市場の多くがこのような状況だ。

 

アルゼンチンでは8月に史上最高値の株価が1日で38%も暴落した。(当コラム参照)

2019年08月14日 - アルゼンチン株、ー38%の大暴落

新興国で不穏な前兆、は始まっている。

 

先進国市場で株価が高値を更新する中、つられて上昇する新興国市場には要警戒だ。

目先は世界的に株価は上向きだが、同時に危機の芽も着実に膨らんでいる。