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植田総裁「利上げ当面なし⁈」の真意

19日政策決定会合で

金利据え置きを表明した植田総裁(画:読売)、次の利上げについては、その後の記者会見で、「来年の賃金交渉も見たい」とのこと。

 

 

『えっ?!』

 

 

12月なし、なら1月利上げがコンセンサスだったが、

3月まで利上げはないのか、と市場は疑心暗鬼になり、

157円まで円安が進んだ。

 

 

総裁は利上げを遅らせ、160円を大きく越える円安にしたいのか。 

それとも、1月利上げを読まれたくないための、けん制発言なのか。

 

 

・・・あるいはもしかして、トランプ勝利が影響しているのか。

 

次期大統領に正式に決まったので、

今後は彼が「円安、元安はミゼラブル」とまたつぶやけば、それは

米政権の意向、となる。本当に相場は動く。

 

彼はドル安にして国内製造業を応援したい。

だから、ドル高にすれば逆にドル安志向のつぶやきも

出てきやすい、と日銀が読んでいるのか。

 

 

過度な円安を避けたい政府・日銀の意向と

トランプの為替に対する考えは、

目的は違えど方向は一致している。

 

財務省も、トランプが大統領になれば

もう介入する必要はない、と思っているかも。

 

 

植田総裁の発言が変化したのは、トランプ再選が理由、かもしれない。

 

これで、円安を止めるための無理な利上げは必要なくなった、と

受け止めているかもしれない。

 

為替のことを考えずに済むならば、植田総裁は

利上げを急ぎたくないはず。

 

 

いずれにせよ今後は、トランプが為替相場を決めてしまうことになる。