
(今後当コラムでは、トランプはTで略称する。)
T劇場、また始まった。くだらない。
メキシコ・カナダも関税発動、と
言っておいて、でも1か月延期。(画:岩手日報)
この1か月延期の意味とは。
1か月延期しただけで、どうせ関税を掛けることに
変わりはない、ということだろうか。
株価は、今日は戻っても、どうせいずれやるから、
期待はできないと・・。
・・いや、そうとばかりも言い切れないのではないか。
Tは株価を非常に気にしている。
Tは拳を振り上げても、株価が急落したら、
すぐに拳を引っ込めたり、する。
株価が自分の大統領としての通信簿、だからだ。
Tは、強烈にマーケットを気にしている。
アメリカは、株価が下落すると国家が終わって
しまう、それほどどうしようもなく株価依存の国で
あることを、Tはよく分かっている。
このことは、我々投資家にはプラスだ。
トランプ劇場では毎度、自作自演でまず悪い状況を作り、
それを止めることで、事態を改善させ、それを
自分の成果、と誇示するパターンだ。
マーケットが大荒れになるなら、すぐTは
元に戻そうとするのだ。
拳を元に戻すのは、自分しかできないし、とても簡単だ。
彼には節操はない(笑)。
意外と彼は、意固地になることも、無い。
株価はそれほど彼にとって重要。
だから、株価が大きく下落したら、
彼は何でも、するだろう。
「1か月延期」の意味とは、
今後もなにかあれば、そして自分が意図して悪化させた
事態でも株価に大きく影響がでれば、
マーケットを優先し撤回する、ということではないか。
それが再確認できた点が、この延期の示唆である。
マーケットが動揺するなら、今後彼は関税を止めること
すらありうる、と私は思う。
下値を守るためにはTは何でもしそう、である。
その点で、投資家には悪くない大統領、だ。
ただ、いちいち振り回されるのが、面倒くさい。(苦笑)